「金利が上がってきたって聞くけど、結局どこに預ければいいの?」

そう思っている方は多いと思います。長年ゼロ金利が続いた日本で、ようやく金利のある時代が戻ってきました。

この記事では、公認会計士として財務・会計の専門家の立場から、金利上昇時代のお金の置き場所を整理して解説します。

1. 何が起きているのか

日本銀行は2024年3月にマイナス金利を解除し、その後も段階的に利上げを続けています。2025年12月には政策金利を0.75%に引き上げ、これを受けて銀行の預金金利も上昇しています。

かつてメガバンクの普通預金金利は年0.001%でした。100万円を1年預けても利息はわずか10円。それが今や0.3%前後まで上昇し、同じ100万円で3,000円の利息が受け取れるようになりました。

数字だけ見ると小さいですが、方向性は大きく変わっています。

2. お金の置き場所ごとの整理

金利上昇時代には、お金の性格(いつ使うか)によって置き場所を分けるのが基本です。

お金の種類おすすめの置き場所ポイント
生活費・緊急予備資金(3〜6ヶ月分)高金利ネット銀行の普通預金すぐ引き出せる流動性を確保
当面使わないお金(1〜3年)定期預金普通預金より高金利・元本保証
長期で増やしたいお金(5年以上)NISA・iDeCo非課税で運用益を最大化
余裕資金(なくなっても許容できる)株式・投資信託・その他リスクを取ってリターンを狙う

3. 高金利ネット銀行への預け替えを検討する

今もメガバンクに預けたままの方は、ネット銀行への預け替えを検討する価値があります。

2026年3月時点の金利を比較すると以下の通りです。

銀行普通預金金利(年)定期預金1年もの(年)
メガバンク(三菱UFJ・三井住友・みずほ)0.3%0.4%前後
あおぞら銀行BANK0.75%
SBJ銀行(ミリオくん)1.25%(100万円上限)
大和ネクスト銀行1.20%
auじぶん銀行(キャンペーン時)1.05〜1.35%

※2026年3月時点の情報です。金利は随時変動します。最新情報は各銀行の公式サイトをご確認ください。

ネット銀行は店舗の維持費や人件費が少ない分、金利を高く設定できます。同じ元本保証のお金を預けるなら、金利が高い銀行を選ぶのは合理的な判断です。

4. 定期預金の注意点

定期預金は元本保証で安全ですが、いくつか注意点があります。

まず中途解約すると金利が大幅に下がります。「しばらく使わないお金」と割り切れる金額だけ預けましょう。また預金保険制度(ペイオフ)の対象は1金融機関あたり元本1,000万円+利息まで。大きな金額を預ける場合は複数の銀行に分散させることをおすすめします。

5. NISAとiDeCoは並行して活用する

金利が上がっても、定期預金だけでは長期的なインフレに対応しきれない場合があります。長期で増やしたいお金はNISAやiDeCoを活用した投資信託も検討しましょう。

優先順位の考え方はシンプルです。まずiDeCoを満額拠出(所得控除で今すぐ節税できる)、次にNISAの枠を使う、この順番が基本です。

6. 公認会計士として伝えたいこと【私見あり】

財務諸表を日々扱う立場から言うと、お金の管理で最も大切なのは「目的に応じた分類」です。

全額を定期預金にすると流動性が失われ、全額をNISAに入れると緊急時に使えません。お金をその用途と時期に合わせて分類し、それぞれに適した金融商品を選ぶことが長期的な資産管理の基本です。

私自身が実践しているポリシーをお伝えすると、「3年以内に使う予定のあるお金は、投資には回さず普通預金か定期預金に置く」と決めています。

理由はシンプルです。株式や投資信託は短期間で大きく下落することがあります。「3年後に使う予定のお金」を投資に回して、ちょうどその時期に相場が暴落していたら目も当てられません。住宅購入の頭金・結婚資金・車の購入費など、使う時期が決まっているお金はリスクにさらすべきではないと考えています。

投資はあくまで「5年以上使わない余裕資金」で行うのが私のスタンスです。金利上昇で定期預金の魅力が増してきた今、この考え方はより合理的になってきていると感じています。

金利が上がってきた今は、長年放置していた「お金の置き場所」を見直す絶好の機会です。まずは現在の預け先の金利を確認するところから始めてみてください。

まとめ

  • 日銀の利上げで銀行の預金金利が上昇中(2026年3月時点)
  • 生活費・緊急予備資金は高金利ネット銀行の普通預金へ
  • 当面使わないお金は定期預金(ネット銀行で1%超も)
  • 長期資産はNISA・iDeCoで非課税運用
  • お金の「目的」と「時期」で置き場所を分けるのが基本

※本記事の金利情報は2026年3月時点のものです。金利は随時変動しますので、最新情報は各金融機関の公式サイトでご確認ください。本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品への投資を推奨するものではありません。

【筆者プロフィール】現役監査法人勤務の公認会計士。CPAラボ(cpalabo.com)にて会計・簿記・キャリア・お金に関する情報を発信中。

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