【資産形成シリーズ①】0〜100万円の貯め方|先取り貯金が最強の理由
【資産形成シリーズ①】0〜100万円の貯め方|先取り貯金が最強の理由
「貯金がほとんどない」「給料日前にはいつもギリギリ」
そんな状態でも、今からやり直せます。
私は公認会計士として財務・会計の仕事をしていますが、お金が貯まる人と貯まらない人の違いは「年収」ではなく「仕組み」にあります。仕組みさえ作れば、誰でも資産0からスタートして100万円まで到達できます。
この記事は資産形成シリーズの第1回です。今回は資産0〜100万円の段階で「絶対にやるべきこと」を、公認会計士の視点で解説します。
結論:この段階では投資より「先取り貯金」と「生活防衛資金の確保」が最優先です。
なぜ「0〜100万円」が一番重要なのか
資産形成というと「投資で増やす」というイメージが強いかもしれません。
でも実は、0〜100万円の段階が最も重要です。理由は3つあります。
①習慣を作る時期だから お金が貯まるかどうかは、最終的に「習慣」で決まります。この段階で正しい習慣を作れるかが将来を左右します。
②投資より貯金の方が確実に増やせるから たとえばNISAで月1万円を年利5%で運用しても、1年後に増えるのは約2,750円です。一方、月1万円を先取り貯金すれば1年後に12万円が確実に貯まります。少額の段階では「貯める力」の方が圧倒的に効率的です。
③ピンチに耐える力を作る時期だから 急な出費に対応できないと、せっかく始めた投資も中断せざるを得ません。まずは「ピンチに強い財布」を作ることが先決です。
やることはたった4つ
0〜100万円の段階でやるべきことはシンプルです。
- ①家計を見える化する
- ②先取り貯金の仕組みを作る
- ③生活防衛資金を確保する
- ④固定費を見直す
順番に解説します。
①家計を見える化する
何よりも先にやるべきは、家計の見える化です。
「毎月いくら稼いで、いくら使っているか」を把握しないまま貯金や節約を始めても、効果が分かりません。お金が貯まらない人の多くは、自分の収支を正確に把握していません。
おすすめは家計簿アプリ「マネーフォワードME」
紙の家計簿や手入力のExcelは、ほぼ確実に続きません。私が6年以上使っているのが家計簿アプリの「マネーフォワードME」です。
マネーフォワードMEのプレミアム会員になってから、私の全資産・全負債・収入・支出が完全に見える化され、お金が貯まるようになりました。
私が連携している金融サービスは以下の通りです。
- 銀行口座(複数)
- クレジットカード(複数)
- 証券口座(NISA・iDeCo)
- 暗号資産取引所
- 電子マネー(Suicaなど)
- ポイント
- 財布の中の現金
- 企業年金
- ANA・JALのマイル
これらが全て一元管理されるため、資産の全体像が一目で分かります。
「お金が貯まるようになった」具体的な理由
私自身、マネーフォワードMEを使うようになってから、以下の4つの効果を実感しました。
- 無駄遣いに気づいて減らせるようになった
- 資産が見えることでモチベーションが上がった
- 投資や貯金のバランス調整がしやすくなった
- 複数口座・複数資産の全体像が一目で分かるようになった
特に「全体像が見える」のは想像以上のインパクトがあります。「資産を増やしたい」と思っても、現状が見えていなければ何をすればいいか分かりません。家計と資産を見える化することが、資産形成の出発点です。
無料版とプレミアム会員の違い
マネーフォワードMEは無料でも使えますが、無料版では連携できる金融機関が4件までという制限があります。複数の銀行・クレカ・証券口座を持っている方には正直、無料版は厳しいです。
プレミアム会員(月額500円)にすれば連携件数が無制限になり、データ保存期間も無制限になります。月500円ですが、無駄遣いを月1,000円減らせれば余裕で元が取れる投資です。私も2018年からプレミアム会員になって今も続けています。
①先取り貯金の仕組みを作る
お金が貯まらない一番の原因は「余ったら貯める」と思っていることです。
人間は手元にあるお金は使ってしまう生き物です。だからこそ「給料が入ったら、使う前に先に貯める」仕組みを作る必要があります。これが先取り貯金です。
具体的なやり方
ステップ1:給料が振り込まれる口座とは別に「貯金専用口座」を作る
メインバンクの普通預金とは別に、貯金専用の口座を1つ作ります。
ステップ2:給料日翌日に自動振替を設定する
メインバンクから貯金専用口座へ、毎月決まった金額を自動振替する設定をします。これで「振り込まれたら勝手に貯金される」状態が作れます。
ステップ3:貯金口座のお金は「ないもの」として扱う
貯金口座のキャッシュカードは持ち歩かない、ATMで簡単に下ろせないようにする、など物理的に使いにくい状態にします。
月いくら貯めればいい?
手取り収入の20%が目安です。
手取り20万円なら月4万円、手取り30万円なら月6万円。これを続けると1年で48〜72万円貯まります。2年あれば100万円を超えます。
「20%は無理」という方は、まず5%や10%から始めても大丈夫です。重要なのは金額より「先取りする習慣」を作ることです。
②生活防衛資金を確保する
先取り貯金で貯まったお金は、まず生活防衛資金として確保します。
生活防衛資金とは、病気・失業・急な出費に備えるための現金です。
いくら必要?
| 状況 | 目安 |
|---|---|
| 一人暮らし | 生活費の3〜4ヶ月分 |
| 家族持ち | 生活費の5〜6ヶ月分 |
たとえば月の生活費が20万円の一人暮らしなら60〜80万円、家族持ちなら100〜120万円が目安です。
どこに置くべき?
生活防衛資金は「すぐに使えること」が最重要です。だから普通預金が基本ですが、メガバンクの普通預金金利は年0.001〜0.3%程度。1年間預けても利息は微々たるものです。
おすすめは「高金利ネット銀行」です。普通預金金利が年0.3〜0.75%の銀行もあり、メガバンクの数倍〜数十倍の利息が受け取れます。元本保証で、必要なときはすぐ引き出せる。生活防衛資金の置き場所として最適です。
私自身が活用しているのは住信SBIネット銀行です。最大の理由は「目的別口座」という機能があるからです。下記の画像は私が目的別口座を設定した時の画像です。

目的別口座とは、1つの銀行口座の中に「生活防衛資金」「車検費用」「結婚資金」など、目的ごとにお金を分けて管理できる仕組みです。
通常の銀行では、こうした使い分けをしたい場合に複数の口座を開設する必要があります。でも住信SBIネット銀行なら、1つの口座内で最大10個まで「目的別の小袋」を作れます。
私もこの目的別口座を使って、生活防衛資金・車検費用・数年後に確実に出ていくお金などを分けて管理しています。「いくら貯まったか」が目的ごとに一目でわかるため、貯金のモチベーションが上がります。
③固定費を見直す
先取り貯金と並行して必ずやるべきなのが固定費の見直しです。
固定費とは毎月決まって出ていくお金。代表的なものは以下です。
- スマホ・通信費
- 保険料
- サブスクリプション(動画・音楽配信など)
- 家賃
見直しの優先順位
①スマホ・通信費 大手キャリアから格安SIMに乗り換えるだけで、月5,000〜8,000円下がるケースがあります。年間で6万〜10万円のインパクトです。
特におすすめなのがahamoです。月20GBで2,970円という料金体系で、ドコモ回線の安定した通信品質をそのまま使えます。さらに5分以内の国内通話が無料で含まれているのも嬉しいポイント。短い問い合わせや家族との連絡など、日常の電話のほとんどは5分以内で済むため、追加の通話料金を気にせず使えます。手続きもオンラインで完結するため、ショップに行く必要もありません。
私自身もNTTドコモの高額プランからahamoに変更し、月に数千円の節約に成功しました。通信品質も全く変わらず、何の不便もなく使えています。早く乗り換えればよかったというのが正直な感想です。
②保険料 貯蓄型保険に入っている方は要注意。「保険は貯蓄ではなくリスクヘッジ」が会計士の基本姿勢です。詳しくは別記事で解説しています。
③サブスク 使っていないサブスクは即解約。3つで月3,000円なら、年間36,000円の節約です。
④家賃 家賃は固定費の中で最大の支出。手取りの3分の1以内に収めることが理想です。
固定費を月1万円下げられれば、年間12万円の節約になります。これは「年収を12万円上げるのと同じ価値」です。
この段階でやってはいけないこと
公認会計士として、この段階でよく見る「失敗パターン」をお伝えします。
①生活防衛資金がないのにフルで投資する 相場が下落したときに生活費が必要になると、損失を確定させなければなりません。
②保険で貯蓄しようとする 貯蓄型保険は手数料が高く、運用効率も低い。100万円までの段階ではおすすめしません。
③ハイリスクな投資(個別株・FX・暗号資産)に手を出す 資産が少ない段階で大きく減らすと、立て直すのが本当に大変です。
④「節約しすぎて続かない」状態になる 食費を極端に削るなど無理な節約は長続きしません。仕組み化(先取り貯金・固定費削減)で自動的に貯まる状態を作ることが大切です。
まとめ:100万円までのロードマップ
| ステップ | 内容 |
|---|---|
| ①家計を見える化する | マネーフォワードMEで全資産・全負債を一元管理 |
| ②先取り貯金の仕組みを作る | 給料日翌日に自動振替を設定 |
| ③生活防衛資金を確保 | 生活費3〜6ヶ月分を住信SBIネット銀行の目的別口座へ |
| ④固定費を見直す | スマホ・保険・サブスクから着手 |
100万円までは「投資で増やす」ではなく「仕組みで貯める」段階です。この土台ができれば、次のステップは一気に楽になります。
投資は次のフェーズ(100〜500万円)から徐々に始めていきましょう。
次回予告:100〜500万円の貯め方
シリーズ第2回では、100〜500万円の段階で重要な「投資を本格的にスタートする方法」を解説します。NISA・iDeCo・インデックス投資の使い分けまで踏み込みます。
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※本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品への投資を推奨するものではありません。投資は必ずご自身の判断と責任で行ってください。
【筆者プロフィール】現役監査法人勤務の公認会計士。CPAラボ(cpalabo.com)にて会計・簿記・キャリア・お金に関する情報を発信中。