簿記を学ぶ5つのメリット【公認会計士が実体験をもとに解説】
「簿記って学んで意味あるの?」「どんな場面で役立つの?」
そう感じている方に、公認会計士として監査法人に勤務している私がリアルな実体験をもとにお答えします。
結論から言うと、簿記は学んで損のないスキルです。職種・年齢を問わず、日常生活からビジネスまで幅広く役立ちます。
そもそも簿記とは?

簿記とは、企業や個人のお金の動き(取引)を記録・整理し、財務諸表(決算書)を作成するための技術です。
身近な例で言えば、家計簿や小遣い帳も簿記の一種です。ただし企業の簿記では「複式簿記」という方法を使い、すべての取引を「借方(左)」と「貸方(右)」に分けて記録します。
この複式簿記を学ぶことで、損益計算書・貸借対照表・キャッシュフロー計算書という「財務三表」が読めるようになります。
簿記を学ぶ5つのメリット
メリット①:財務諸表(決算書)が読めるようになる
簿記を学んで一番大きかったのは、財務諸表の意味がわかるようになったことです。
「営業利益」「純資産」「キャッシュフロー」といった言葉が、学ぶ前はただの数字の羅列に見えていました。でも簿記を学んだ後は、決算書を見ただけで「この会社は稼いでいるけど借金が多い」「現金の流れが安定している」といった企業の実態が読み取れるようになりました。
監査法人に勤務してから、この力は特に強く実感しています。クライアント企業の決算書を読む際、簿記の知識があることで数字の背景にある経営状況を深く理解できます。簿記を知らない人とは、決算書から読み取れる情報量が全く違います。
メリット②:決算・経済ニュースが理解できるようになる
「○○社の営業利益が過去最高」「△△社が最終赤字に転落」
こういったニュースを見たとき、簿記を学ぶ前は「なんとなくすごいんだな」という感覚しかありませんでした。
簿記を学んだ後は「営業利益が最高なのに最終赤字ということは、特別損失が発生したのでは」と、数字の裏側を推測できるようになりました。
経済ニュースが立体的に理解できるようになると、日々のビジネスへの感度も上がります。
メリット③:投資先企業の財務を自分で分析できる
NISAや株式投資を始めた際、簿記の知識が直接役立ちました。
投資先企業の有価証券報告書や決算短信を自分で読んで「この会社は財務的に安全か」「利益はどこから来ているか」を判断できます。
簿記を知らずに投資をするのは、地図なしで山に登るようなものです。財務諸表が読めるかどうかで、投資判断の質が全く変わります。
メリット④:就職・転職・キャリアアップに直結する
日商簿記検定の資格は、履歴書に書ける実績として幅広い業界で評価されます。
特に簿記2級は「経理・財務・会計事務所」のみならず、「営業・経営企画・コンサルティング」でも評価される資格です。企業によっては資格手当が毎月支給されることもあります。
また、私自身の経験として、簿記の知識はクライアント企業との打ち合わせで非常に役立ちます。会計・財務の共通言語を持っているだけで、ビジネス上のコミュニケーションが圧倒的にスムーズになります。
メリット⑤:副業・フリーランスの確定申告が自分でできる
副業でブログやアフィリエイトを運営している私自身、簿記の知識があるおかげで確定申告を自分で行っています。
経費の仕訳、青色申告の65万円控除の適用、会計ソフトへの入力まで、簿記の基礎があればスムーズに対応できます。
個人事業主・フリーランスの方にとっても、簿記は実務直結のスキルです。
何級から始めるべきか?
まずは簿記3級から始めて、簿記2級まで取ることを強くおすすめします。
簿記3級は個人商店レベルの会計を学び、基礎力を固めます。勉強時間の目安は50〜100時間です。
簿記2級は企業会計・工業簿記・連結会計まで学べ、履歴書でも「即戦力」として評価されます。転職市場でも評価が高く、3級と比べて大きく価値が上がります。
| 級 | 内容 | 勉強時間の目安 | おすすめの人 |
|---|---|---|---|
| 3級 | 個人商店レベルの会計 | 50〜100時間 | まず基礎を固めたい人 |
| 2級 | 企業会計・工業簿記・連結 | 150〜250時間 | 転職・キャリアアップを狙う人 |
| 1級 | 高度な会計理論 | 500時間以上 | 税理士・会計士を目指す人 |
公認会計士の私から見ても、ビジネスパーソンとして最低限持っておきたいのは簿記2級です。3級で基礎を固めたら、ぜひ2級まで目指してください。
効率よく学ぶにはオンライン講座がおすすめ
独学でも合格できますが、スキマ時間を活用して効率よく学びたい方にはオンライン講座がおすすめです。スマホ一台で動画講義・問題演習・復習まで完結できます。
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まとめ
簿記を学ぶ5つのメリットをまとめます。
- 財務諸表(決算書)が読めるようになる
- 決算・経済ニュースが理解できるようになる
- 投資先企業の財務を自分で分析できる
- 就職・転職・キャリアアップに直結する
- 副業・フリーランスの確定申告が自分でできる
監査法人で数百社の決算書を見てきた公認会計士として言えることは、簿記は学んだ分だけ確実に世界が広がるスキルだということです。
まずは簿記3級から、ぜひ一歩踏み出してみてください。
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※本記事は情報提供を目的としています。試験の詳細は日本商工会議所の公式サイトでご確認ください。
【筆者プロフィール】現役監査法人勤務の公認会計士。CPAラボ(cpalabo.com)にて会計・簿記・キャリア・お金に関する情報を発信中。