宅建試験当日の持ち物チェックリスト|必須の持ち物とあると便利なものを公認会計士が解説
「宅建試験まであと少し。勉強は進めてきたけれど、当日の持ち物って何を準備すればいいんだっけ?」
宅建試験(正式名称:宅地建物取引士資格試験)は、多くの受験生にとって年に一度しかないチャンスです。せっかく勉強を積み重ねてきたのに、当日に受験票や筆記用具を忘れてしまっては、実力を発揮できません。
この記事では、公認会計士でありながら宅建士資格も保有する筆者が、宅建試験当日に必要な持ち物を「必須のもの」と「あると便利なもの」に分けて整理しました。試験前日・当日のチェックリストとしてもぜひ活用してください。
なお、持ち物の指定や免除制度の詳細は年度によって変更される場合があります。この記事の内容はあくまで一般的な目安としてご覧いただき、最終的には必ずご自身の受験票や、試験実施団体である一般財団法人不動産適正取引推進機構の公式サイトでご確認ください。
宅建試験の基本情報をおさらい
まず持ち物を確認する前に、宅建試験がどのような試験なのか簡単におさらいしておきましょう。宅建士(宅地建物取引士)とは、不動産取引の専門知識を持つ国家資格者のことで、宅建試験はその資格を得るための国家試験です。
試験形式・試験時間
宅建試験は、4つの選択肢から正しいものを1つ選ぶ「四肢択一(ししたくいつ)」のマークシート方式で行われます。出題数は50問、試験時間は原則として2時間(13時〜15時)です。
計算問題を延々と解くタイプの試験ではなく、正確な知識を思い出しながらマークシートを塗りつぶしていくスタイルの試験のため、後述のとおり電卓は使用できません。
なお、登録講習を修了した方(5問免除者)は、出題数や試験時間が一般の受験者と異なります。詳しい取り扱いは後述の「宅建試験特有の注意点」もあわせてご確認ください。
試験日程・試験会場
宅建試験は例年10月の第3日曜日に、年1回だけ実施されます(2026年度は10月18日に実施予定です)。試験日程や申込方法は年度によって変わることがあるため、最新情報は必ず試験実施団体である一般財団法人不動産適正取引推進機構の公式サイトでご確認ください。
受験地(都道府県)は申込み時に選択しますが、具体的な試験会場は受験票が届くまでわかりません。会場までのアクセス・所要時間は、受験票が届いた時点で早めに確認しておきましょう。
宅建の合格率は例年15%前後とされ、決して簡単な試験ではありません。だからこそ、当日は持ち物の不備で余計な焦りを生まないよう、事前準備を万全にしておきたいところです。
宅建試験に必須の持ち物
ここからは、宅建試験当日に忘れてはいけない必須の持ち物を紹介します。
受験票
最も重要な持ち物です。受験票がないと、原則として受験できません。試験実施団体から送付され次第、なくさないよう保管しておきましょう。
万が一忘れてしまった場合でも、試験会場で相談すれば対応してもらえるケースもあるようですが、手続きに時間がかかり、精神的にも焦ってしまいます。前日のうちにカバンへ入れておくことを強くおすすめします。
鉛筆またはシャープペンシル・消しゴム
宅建試験はマークシート方式のため、黒色でB・HBの鉛筆またはシャープペンシルが必要です。プラスチック製の消しゴムもあわせて用意しましょう。
指定された濃さ・色以外の筆記用具でマークすると、正しく読み取られないおそれがあります。詳しい指定内容は年度の受験要領によって変わる可能性があるため、必ず事前に確認してください。予備の鉛筆・シャープペンシルを2〜3本持参しておくと安心です。
腕時計
試験会場によっては、時計が設置されていない、あるいは見えにくい席になる場合があります。時間配分を自分で管理するためにも、腕時計は持参しましょう。
注意したいのは、スマートウォッチなど通信機能や計算機能付きの時計は使用が認められないとされている点です。シンプルなアナログ・デジタルの腕時計を選び、試験中にアラームが鳴らないよう事前に設定を確認しておきましょう。
身分証明書
試験や会場によっては、本人確認のために身分証明書の提示が求められる場合があります。運転免許証・マイナンバーカード・パスポートなど、顔写真付きのものを念のため持参しておくと安心です。
必須の持ち物として案内されるかどうかは年度や運用によって異なる可能性があるため、受験票の記載事項をよく確認しておきましょう。
あると便利な持ち物
必須ではありませんが、持っていくと当日の安心感が違うアイテムも紹介します。
上着・カーディガンなど羽織るもの
試験会場の空調は、必ずしも快適な温度とは限りません。特に10月は日中と朝晩の気温差が大きく、会場によって暑い・寒いの感じ方も変わります。脱ぎ着しやすい上着やカーディガンを1枚持っていくと、体温調節がしやすくなります。
昼食・飲み物
宅建試験は午後の実施が一般的です。試験開始前に軽く食事を済ませておきたい方は、消化の良いおにぎりやパンなどを用意しておくとよいでしょう。会場までの移動時間が長い方は、途中で口にできる軽食があると安心です。
飲み物は、蓋つきのペットボトルなど、机に置いても倒れにくいものが便利です。会場によっては持ち込みできるタイミングにルールがある場合もあるため、掲示や試験官の指示に従いましょう。
直前確認用のテキスト・まとめノート
試験開始までの待ち時間は、最後の知識確認に使える貴重な時間です。分厚いテキストを何冊も持っていくと、結局どこを見ればいいか迷ってしまうこともあるため、直前に見返す内容は自分でまとめたノートや、頻出論点だけを絞った薄めの教材にしておくのがおすすめです。
筆者自身も宅建試験に挑戦した際、直前対策講座のコンパクトなレジュメだけを見返す形にしたことで、当日は落ち着いて過ごせました。試験当日の時間配分や過ごし方の実例は、以下の記事でも紹介しています。
そのほかあると安心なもの
- スマートフォン(電源を切るか機内モードにして、試験中はしまっておく)
- 財布・交通系ICカード(電車遅延などのトラブルに備えて少し多めの現金があると安心)
- ハンカチ・ティッシュ
- のど飴やラムネなど、糖分補給・喉の乾燥対策になるもの
- 腹痛の薬(緊張しやすい方向け)
宅建試験特有の注意点
宅建試験には、他の資格試験とは異なる独自のルールもあります。事前に知っておくことで、当日の思わぬトラブルを防げます。
電卓は持ち込み・使用不可
日商簿記検定や公認会計士試験など、計算問題が中心の試験では電卓が必須の持ち物ですが、宅建試験では電卓の持ち込み・使用は認められていないとされています。宅建試験は法律・実務知識を問う四肢択一式の試験であり、計算が必要な問題があっても、原則として電卓なしで解ける範囲での出題です。
「念のため持っていこう」と考える必要はなく、机の上に置いているだけでも注意を受ける可能性があるため、持参しないようにしましょう。
登録講習修了者(5問免除)は登録講習修了者証明書の持参に注意
宅地建物取引業に従事している方が対象の「登録講習」を修了すると、本試験で5問が免除される制度があります。この制度を利用する方(登録講習修了者)は、登録講習修了者証明書の持参が必要になる場合があります。
該当する方は、通常の受験生と持ち物や試験時間が異なる可能性があるため、案内書類や受験票の記載を必ず確認し、忘れずに準備しておきましょう。
筆記用具の色・種類の指定に注意
前述のとおり、宅建試験ではB・HBの黒色の鉛筆またはシャープペンシルのみが使用可能とされています。カラーペンやマーカー、定規などの使用が認められないケースもあるため、勉強で使い慣れた筆記用具をそのまま持ち込めるとは限りません。
こうした持ち物の指定は、試験実施団体である一般財団法人不動産適正取引推進機構が年度ごとに発表する受験要領に基づきます。年度によって内容が変更される可能性があるため、この記事の内容を鵜呑みにせず、必ずご自身の受験票・受験要領・公式サイトで最終確認するようにしてください。
簿記など他の資格試験と共通する持ち物の考え方
ここまで宅建試験に特有の持ち物・注意点を紹介してきましたが、実は「受験票」「筆記用具」「時計」「身分証明書」といった基本の持ち物は、日商簿記検定など他の資格試験とも共通しています。宅建試験と日商簿記検定の必須の持ち物を比較すると、次のようになります。
| 持ち物 | 宅建試験 | 日商簿記検定 |
|---|---|---|
| 受験票 | 必要 | 必要 |
| 筆記用具 | 黒のB・HBの鉛筆またはシャープペンシル | 黒のB・HBの鉛筆またはシャープペンシル |
| 消しゴム | 必要(プラスチック製) | 必要 |
| 電卓 | 使用不可 | 必要(予備もあると安心) |
| 腕時計 | 必要(通信機能付きは不可) | 必要(通信機能付きは不可) |
| 身分証明書 | 求められる場合がある | 必要 |
大きく違うのは電卓の扱いです。計算問題が中心の簿記検定・公認会計士試験では電卓が必須ですが、宅建試験では逆に使用が認められていません。試験ごとの出題傾向の違いが、持ち物にもそのまま表れていることがわかります。
簿記検定の持ち物について詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
筆者自身、公認会計士試験・日商簿記検定・宅建試験と複数の試験を受験してきましたが、「前日までに持ち物リストで準備を済ませ、当日は確認するだけの状態にしておく」という進め方は、どの試験でも共通して有効だと感じています。公認会計士試験の持ち物リストは以下の記事でまとめているので、あわせて参考にしてみてください。
試験前日・当日のチェックリスト
最後に、ここまで紹介した持ち物をチェックリスト形式でまとめます。前日の準備・当日の持ち出し確認にご活用ください。
必須の持ち物チェックリスト
- 受験票
- 鉛筆またはシャープペンシル(予備を含め数本)
- プラスチック消しゴム
- 腕時計(スマートウォッチ等の通信機能付きは不可)
- 身分証明書(求められる場合に備えて)
あると便利な持ち物チェックリスト
- 上着・カーディガンなど羽織るもの
- 昼食・軽食
- 飲み物(蓋つきで倒れにくいもの)
- 直前確認用のテキスト・まとめノート
- スマートフォン(電源オフまたは機内モードで携帯)
- 財布・交通系ICカード
- ハンカチ・ティッシュ
- のど飴・ラムネ
- 腹痛の薬
該当者のみ追加で必要なもの
- 登録講習修了者証明書(5問免除を利用する方。持参要否は受験票・公式サイトで要確認)
まとめ
宅建試験当日の持ち物について、必須のものとあると便利なものに分けて紹介しました。
- 受験票・筆記用具(鉛筆またはシャープペンシル)・消しゴム・腕時計は必須の持ち物
- 電卓は持ち込み・使用不可という点が、簿記検定など他の資格試験と異なる宅建試験特有のルール
- 登録講習修了者(5問免除)は登録講習修了者証明書の持参に注意
- 持ち物の指定・免除制度の詳細は年度により変わる可能性があるため、必ず受験票や試験実施団体(一般財団法人不動産適正取引推進機構)の公式サイトで最終確認する
前日のうちにこのチェックリストで持ち物を確認しておけば、当日は落ち着いて試験本番に臨めるはずです。これまで積み重ねてきた勉強の成果を、当日しっかりと発揮できるよう応援しています。
宅建試験の勉強法については、以下の記事で詳しく紹介しています。あわせてご覧ください。
※本記事の試験情報は執筆時点で一般的に案内されている内容に基づく目安です。持ち物の指定・免除制度・試験日程は年度により変更される場合がありますので、最新情報は必ずご自身の受験票、または試験実施団体である一般財団法人不動産適正取引推進機構の公式サイトでご確認ください。
【筆者プロフィール】現役監査法人勤務の公認会計士・宅地建物取引士。CPAラボ(cpalabo.com)にて会計・簿記・キャリア・お金に関する情報を発信中。



